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たまにはじまり、たまに終わる

こんにちは、どにちです。

定期的にドラクエと堀井雄二神のマンセーをしている本ブログですが、

うん、「また」なんだ。済まない。


自分はDQ3はSFCリメイク版で遊びまくったため、その記憶が強いのですが、

やっぱり序盤のアリアハンは印象深い点がいくつもあります。

そのひとつが「まほうのたま」。


ゆくてを塞ぐ壁を壊すために使うフラグアイテムで、その際のエフェクトでは爆発呪文のものが使われています。

DQ7の同名アイテムは戦闘中に使用することができ、イオナズン効果が出るので、

「まほうのたま」って要するにダイナマイト的なシロモノなのですよね。


爆薬を「まほうのたま」と上品かつファンタジーとしての世界観を壊さないバランス感覚あふれる名づけをしたというのは、よくよく考えるとこれは大変絶妙な離れ業です。

余人がおなじことをやろうとしても、ここまでうまくはできないでしょう。

たとえば自分なら、変に科学の要素を描いてしまって、剣と魔法の世界観を損なったりしてしまいそうです。


その上で、「ゆくてを塞ぐ邪魔な壁をとっぱらうには、発破をかけて道を作ってしまうのはわかりやすくて気持ちがいいよね」という暴力的なことや危ないことのカタルシスも肯定してくれているようでもあります。


 ・


ということで、序盤の壁を打ち破るアイテムを上記のように名付けた一点だけでもすごいのですが、

話はここで終わりません。


よく考えると、DQ3は以降も要所要所で「たま」によって道を切り開くゲームなのです。

ラーミアをよみがえらせるために「オーブ」を集め、真の敵であったゾーマの闇の衣を打ち破るために「ひかりのたま」を求める――


ゲーム全体としてはオーブとひかりのたまの存在感の方が確かに強いのですが、

実は最序盤のアリアハンの「まほうのたま」によって、たま=オーブが道を切り開く重要アイテムであることを

示唆しており、これがあるから以降のオーブ、ひかりのたまの意義も飲み込みやすいよう導線が出来上がっているように思えます。


ゲーム全体に定まった意図が通底しており、導線のみならずフレーバー的にもすさまじい完成度なのです。

うっとり……

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